お腹がボコボコ動くのはなぜ?

漢方

―痩せ型・中年男性に多い体質とセルフチェックで分かる中医学的ケア―


はじめに

「お腹が目で見てボコボコ動いている…」そんな経験はありませんか?

私はよくあります(^_^;)
鏡を見たときや、横になっているときに腸が波打つように動いているのがわかると、不安になりますよね。

実はこれは、多くの場合「体質」が関わっています。
この記事では、西洋医学と中医学の両方の視点から「お腹が動いて見える人の体質」を解説し、セルフチェック表で自分のタイプを確認できるようにしました。
さらに、今日からできる生活習慣や、代表的な漢方薬についてもご紹介します。


西洋医学から見た「お腹が動く理由」

  1. 痩せ型体質
     腹壁(お腹の筋肉や脂肪)が薄いため、腸の動きが外から見えやすくなります。
  2. 腸の過活動
     ストレスや食生活の乱れで腸が活発に動きすぎると、動きが目で確認できることもあります。
  3. ガスがたまりやすい人
     腸にガスが多いと、腸管が大きく動き、外からでも波打つように見えます。

中医学から見た体質

中医学では、お腹がボコボコ動くのは「脾(ひ)と気の弱さ」が関係していると考えます。

  • 脾虚(ひきょ)タイプ
     ・食べても太れない
     ・軟便や下痢が多い
     ・疲れやすい
  • 気虚(ききょ)タイプ
     ・胃腸を動かすエネルギー不足
     ・お腹の壁が薄く、内臓の動きが透けて見えやすい
     ・食後に眠くなりやすい
  • 湿(しつ)がたまりやすいタイプ
     ・ガスや張りが多く、腸が大きく動く
     ・雨の日や湿気の多い日につらくなりやすい

セルフチェック

  • 痩せ型で筋肉や脂肪が少ない
  • 食後に眠気が強く出る
  • 下痢や軟便になりやすい
  • 疲れやすく、朝起きてもだるい
  • ガスがたまりやすく、お腹が張る
  • 胃もたれや食欲不振になりやすい
  • 夏でも冷えを感じやすい

Yesが4つ以上なら「脾虚・気虚タイプ」の可能性大。
腸の動きが目に見えやすい体質かもしれません。


漢方薬でのサポート

お腹が動いて見えるタイプに使われる代表的な漢方薬をご紹介します。

  • 六君子湯(りっくんしとう)
     胃腸の働きを助け、気を補う。食欲不振・胃もたれ・痩せ型の人に。
  • 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
     体力を底上げし、疲れやすい・胃腸が弱い人に。中年男性にも多いタイプ。
  • 参苓白朮散(じんれいびゃくじゅつさん)
     水分代謝を助け、下痢や軟便、むくみやすい人に。

(※服用は必ず専門家に相談してください)


今日からできる生活習慣

  • 冷たい飲み物を控える:脾胃を冷やすと腸の動きが乱れやすくなります
  • よく噛んで食べる:消化を助け、腸の負担を減らす
  • 規則正しい生活リズム:睡眠不足や不規則な生活は脾を弱らせます
  • 適度な運動:ウォーキングなどで気の巡りをサポート

まとめ

お腹のボコボコは、必ずしも病気ではなく「痩せ体質」「脾虚・気虚」のサインであることが多いです。
西洋医学的にも中医学的にも「胃腸のケア」が大切。

今日からできる養生や、漢方の力を借りることで「腸の動きが目立ちすぎる体質」をやさしく整えていけます。

「これ、私のことかも…」と思ったら、それは生活を整えるチャンス。
大切なのは完璧を目指すことではなく、できることから始めることです。

お腹が教えてくれる小さなサインを見逃さず、あなたの体をやさしく労わってあげてくださいね。

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