【要点】
- 漢方の注意点:自然由来の生薬にもリスクがあります。
- 注意すべき理由:原因物質を解説し、体への影響を詳細に記載。
- 安全に使う方法:体質や症状に合った使い方が重要。
1. 附子(ぶし)
- 効果:体を温め、冷え性や関節痛を改善。
- 原因物質:アコニチン(強い神経毒)
- 注意点:
- 生のままだと毒性が強く、嘔吐、痙攣、心臓麻痺のリスクがあります。
- 加熱や加工(製附子)で毒性を減らして使用しますが、用量管理が非常に重要です。
- 体への影響:中毒症状(嘔吐、呼吸困難、心不全)
2. 麻黄(まおう)
- 効果:発汗を促し、喘息や咳を改善。
- 原因物質:エフェドリン(交感神経刺激作用)
- 注意点:
- 心拍数増加、高血圧、神経過敏を引き起こす可能性があります。
- 高血圧、心疾患、甲状腺疾患の方は使用を避けるべきです。
- 体への影響:不眠、動悸、血圧上昇
3. 甘草(かんぞう)
- 効果:炎症を抑え、胃腸の調子を整える。
- 原因物質:グリチルリチン酸(ナトリウム保持作用)
- 注意点:
- 長期使用で偽アルドステロン症(むくみ、低カリウム血症、高血圧)が起こることがあります。
- 腎疾患や高血圧の方は特に注意が必要です。
- 体への影響:むくみ、筋力低下、血圧の異常上昇
4. 大黄(だいおう)
- 効果:便秘改善、排便促進。
- 原因物質:アントラキノン(刺激性下剤)
- 注意点:
- 長期使用で大腸メラノーシス(腸の黒ずみ)が発生することがあります。
- 妊婦や授乳中は子宮収縮や乳児への影響があるため避けるべきです。
- 体への影響:腸の粘膜刺激、便秘依存症
5. 黄連(おうれん)
- 効果:胃炎や口内炎の改善。
- 原因物質:ベルベリン(抗菌作用)
- 注意点:
- 長期使用で胃腸障害や味覚異常が起こる可能性があります。
- 妊娠中は子宮収縮のリスクがあるため避けるべきです。
- 体への影響:消化不良、味覚異常
6. 芒硝(ぼうしょう)
- 効果:便秘改善、消炎作用。
- 原因物質:硫酸ナトリウム(下剤作用)
- 注意点:
- 腸に炎症がある場合、脱水症状や電解質異常を引き起こす可能性があります。
- 体への影響:脱水症状、腹痛
まとめ
漢方薬は自然の力で健康をサポートする素晴らしい治療法ですが、
原因物質や作用を理解せずに使用すると、
健康リスクを引き起こすことがあります。
専門家に相談しながら、安全な使い方を心がけましょう。
