梅雨におすすめ食材5選|中医学で考える“湿”対策

季節の養生

【要点】

梅雨になると「体が重だるい」「むくみがひどい」「胃がもたれる」といった不調を感じる方が増えます。
その原因のひとつが、中医学でいう「湿(しつ)」という邪気。体内に余分な水分がたまることで、さまざまな不調を引き起こすのです。

この記事では、そんな「湿」の影響をやわらげるためのおすすめ食材5選をご紹介。
スーパーでも手に入る身近な食材を中心に、実践しやすい薬膳的アドバイスもお届けします。


1. 湿邪とは?梅雨の不調の正体

中医学では、自然界の影響を6つの「邪気(じゃき)」として捉えます。
その中のひとつが「湿(しつ)」です。

◆ 湿邪の特徴

  • 重たく停滞しやすい
  • 胃腸に負担をかけやすい
  • 皮膚や関節にも影響を与える

湿邪が体内にたまると、以下のような不調が起こりやすくなります。

✅ むくみ
✅ 胃もたれ・食欲不振
✅ 倦怠感・やる気が出ない
✅ ニキビ・肌荒れ
✅ 関節の違和感

梅雨のように湿度が高い季節は、まさに湿邪が入り込みやすい時期。
そのため「湿を取り除く食材」で体内のバランスを整えることが大切なのです。


2. 湿を排出するおすすめ食材5選

① とうもろこし

性味:平性・甘味|効能:利水、健脾
体の余分な水分を排出し、胃腸の働きを助ける食材。
ヒゲ(とうもろこしのひげ茶)にも利尿作用があり、むくみ対策に最適です。

② はとむぎ(薏苡仁・よくいにん)

性味:微寒・甘淡|効能:利湿、排膿、美肌
“体の掃除屋”とも呼ばれ、老廃物や余分な水分を取り除く作用があります。
肌荒れ、特に湿疹やニキビにもおすすめ。

③ 小豆(あずき)

性味:平性・甘酸味|効能:利水、解毒、消腫
むくみや疲れに効果的。砂糖を入れない塩味の小豆粥やスープが理想的です。

④ 緑豆(りょくとう)

性味:寒性・甘味|効能:清熱解毒、利水
体の余分な熱と水分を排出します。吹き出物や疲れたときにぴったり。
夏の疲れを感じたときは、緑豆スープを。

⑤ 生姜(しょうが)

性味:温性・辛味|効能:温中、散寒、化湿
冷えや湿によって弱った胃腸を温めて守ります。
食欲不振、だるさを感じたときに、スープや紅茶に少量加えて◎


3. 湿取り食材の取り入れ方のポイント

  • 冷たいものを控える
     → 胃腸を冷やすと湿が溜まりやすくなります。
  • “噛む”ことで消化力アップ
     → 消化がしっかりすれば、湿もたまりにくい体に。
  • 温かいスープ・粥にする
     → 湿取り食材は「温かく調理する」ことで効果が高まります。
  • 生姜や陳皮(ちんぴ)をうまく活用
     → 胃腸の“巡り”を助けるスパイス的な存在。常備すると便利です。

4. まとめ|“湿”対策は日々の積み重ねから

梅雨の不調を感じたら、まずは食事から見直してみましょう。
「湿邪」を意識した食材選びで、

体が軽くなったり、肌や気分にも良い変化があるはずです。

今回ご紹介した食材は、どれも身近で取り入れやすいものばかり。
ぜひ、日々の食卓に加えて、ジメジメした季節を快適に過ごしてくださいね。

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