【要点まとめ】
・「血(けつ)」は中医学で美と健康の土台
・肌、髪、爪、心の状態まで左右する
・“赤”や“黒”の食材を取り入れて「補血」することが大切
・おすすめのタイミングは「生理後の1週間」
・体の内側から整えることが、真の“かわいさ”につながる
なぜ「血」が美しさのカギになるのか?
中医学において「血(けつ)」は、
●全身を潤し、
●肌・髪・爪に栄養を届け、
●心の安定にも関わる、
とても重要な生命要素です。
女性は生理や出産を通じて「血」を失いやすい体質。
だからこそ、日々の食事で「補うこと=補血(ほけつ)」が欠かせません。
「血」が不足すると現れるサイン
「血虚(けっきょ)」と呼ばれる状態になると、以下のような不調が出やすくなります。
見た目の変化 | 体の不調 | 心のサイン |
---|---|---|
肌のくすみ・乾燥 | 立ちくらみ、めまい | 不安感、落ち込みやすい |
髪のパサつき | 生理量が少ない/遅れる | 集中力の低下 |
爪が割れやすい | 手足の冷え | 眠りが浅くなる |
こうした変化は、肌や髪の悩みとして現れやすいため、美容目的でも「血を補う」ことが重要になります。
中医学での「補血」とは?
補血とは、「血を養い、血流を整える」こと。
食材の力で行うのが「食養生」の基本です。
中医学では、五色(白・黒・赤・青・黄)という色彩理論があり、
赤や黒の食材は“血”を補い、肝や腎を助けるとされています。
補血におすすめの食材(赤・黒を中心に)
以下の食材は、日常に取り入れやすく、美容にも効果的です。
食材 | 主な作用 | 活用例 |
---|---|---|
なつめ(棗) | 補血・補気・安神 | スープ・お粥・なつめ茶 |
くこの実(枸杞子) | 補血・養肝・明目 | ヨーグルト・お茶・炒め物に |
黒豆 | 補血・利水・活血 | 煮豆・スープ・ごはんに混ぜて |
黒ごま | 補血・潤腸・補腎 | ごはん・スムージー・和え物に |
ほうれん草 | 補血・養血・清熱 | お浸し・スープ・炒め物 |
※可能であれば無農薬・低農薬のもの、加工食品より自然な形に近い食材を選びましょう。
補血の「ベストタイミング」とは?
特に意識したいのが、「生理後の1週間」。
この時期は、体が自然に「血を補おう」とする働きが強まり、吸収力も高まります。
▶︎このタイミングで
- 赤いスープ
- 黒豆の煮物
- なつめ入り薬膳粥
などを食事に取り入れると、体がじんわり整い、美容にも効果的です。

補血食の実践ポイント
以下を意識することで、補血の効果がさらに高まります。
1. 消化力を大切にする
冷たいもの・生ものを控え、胃腸(脾)の働きをサポート。
→「温かい料理」「よく噛むこと」「夜遅い食事を避ける」などが大切。
2. 血の巡りを良くする
ただ補うだけでなく、巡らせることも重要。
→ 温性の食材(生姜、シナモン、紅花など)や適度な運動・入浴がおすすめ。
“かわいくなりたい”は、内側から始める
外から与えるスキンケアやメイクも大切ですが、
「かわいくなりたい」という気持ちは、体の内側を整えることでもっと輝きます。
自分の体調に寄り添い、やさしく整えること。
補血の習慣は、未来の美しさへの投資でもあります。
【まとめ】
- 血は女性の美容と健康の土台
- 血虚によるサインを見逃さないことが大切
- なつめ・くこの実・黒豆などで“赤・黒”の補血食を取り入れる
- 生理後1週間を活かした補血習慣で、体の内側からきれいを育てる
もし体調や食材の選び方に迷うときは、中医学の専門家に相談するのも一つの手です。
日々の食事を見直すだけで、心と体に変化が生まれます。
今日の食卓に、小さな“赤と黒”を加えてみませんか?
