はじめに
毎朝、白湯を飲む—— それだけで「なんとなく不調」が少しずつ整っていく。
体の巡りが良くなったり、朝の目覚めがスッキリしたり、 白湯は一見とても地味な健康法ですが、 中医学では五臓六腑を整える“陰陽のバランス調整”に欠かせない養生法とされています。
この記事では、
- なぜ白湯が体にいいのか
- どんな不調に効果的なのか
- 中医学ではどのように捉えているのか
- 正しい白湯の作り方・飲み方 まで、実践に役立つ視点で詳しく解説していきます。
白湯の効果はどこにある?
白湯は、体の内側から温めて「気・血・水(き・けつ・すい)」の巡りを助けてくれます。
白湯を飲むことによって、胃腸がやさしく刺激され、
- 内臓が目覚める
- 消化吸収がスムーズになる
- 冷えが緩和される といった反応が得られます。
特に注目したいのは「脾胃(ひい)」の働き。
中医学で脾胃は、飲食物から“気”や“血”などのエネルギーを作り出す源。
ここが冷えていたり、滞っていると、どんなに良いものを食べても体に活かせません。
白湯はこの「脾胃」をゆっくり温め、負担をかけずに整えることができるため、漢方の基本的な処方や食養生でも最初にすすめられることが多いのです。

こんな方におすすめ
- 朝が重だるい・スッキリ起きられない
- 冷え性・むくみやすい
- 食欲がない・胃腸が弱い
- なんとなく不調を感じる
白湯のつくり方と飲み方
白湯の正しい作り方と飲み方を知ることで、効果もぐっと高まります。
🔹 作り方(基本)
- 鍋またはやかんで水を沸騰させる(約5〜10分間)
- 沸騰後、少し冷まして50〜60℃程度に
- 湯呑み1杯(100〜150ml)をゆっくりと飲む
🔹 電気ポットでもOK?
- 電気ケトルでもOKですが、少し長めに沸騰させるとベター
🔹 飲むタイミング
- 朝起きてすぐ(空腹時)に1杯
- 食前や就寝前に飲むのもおすすめ(胃腸を整える)
続けるコツと注意点
☑ 続けるためのヒント
- 毎朝、白湯を入れるマグカップを決めて習慣化
- 旅行中や外出先ではポット・タンブラーでも代用可能
- カレンダーやSNSで“習慣化の見える化”も◎
☑ 飲む時の注意点
- 熱すぎると食道や胃を傷めるので、50〜60℃程度が理想
- 一気飲みよりも、5〜10分かけて「すするように」
- 白湯だけで栄養が補えるわけではないので、食事とのバランスも大切
中医学では“体質に合った白湯”がベストとされており、 その日の体調や気候に応じて工夫することも大切です。
おわりに
白湯は「からっぽ」のようで、「満ちている」飲み物です。
余計なものを入れず、体に寄り添う水分補給。
忙しい朝の数分でも、
自分を整える時間にしてくれます。
“なんとなく不調”から“ちょっと心地いい”へ。
白湯の習慣で、そんな毎日をはじめてみませんか?
